7月4日(土) 岐阜アリーナで開催された岐阜県剣道選手権結果報告です。
小学校 低学年の部 高橋大智 3回戦敗退
小学校 高学年の部 小股勇輔 2回戦敗退
もっと稽古を積んで次はがんばれ。
中学校 女子の部 宮崎明音 ベストエイト
優勝して当たり前という前評判で、プレッシャーのかかる試合でした。結果は準々決勝敗退。
大和中の山田さんとの対戦でした。お互いの実力は誰もが認めるところです。一本目は山田さんの面。
相面の形になりましたが、どちらも当たっていない面。ほんの少し山田さんの方が速いスタート。しかし彼女の面が当たったのは明音の竹刀。間合いも面には届く距離ではありませんでした。が、旗が三本。タイミングだけで一本になった感じでした。
明音の反撃。大和中の子は三所隠しを多用するという癖を読み、三所隠しに対し逆胴。二度目の逆胴で一本取り返しました。
そして延長。明音の出小手か・・・?と思われた技がありましたが、副審が一人、相手の色の旗を一本、「おいおい、しっかりしてよ、打ったのは明音だよ」と内心でヒヤリ。あとの審判は消し有効打とはならず。
その直後の出端面、「よしもらった。」という打ち。旗は明音に一本、相手に二本。
スマホで録画した動画を見返してみると、一本目山田さんの面は明音の面まで届いていません。竹刀で止まっています。ただ、打ち出すタイミングが速く、剣先のスピードも速い。それが誤審を生んだのでしょう。
勝負を決めた出端面。会場で見ていて、「よしもらった。」という面でしたが、動画をみても明音の面です。相手より速く真ん中を割っています。別の角度から見ていたひとも、あれは明音の面だと・・・。
本人談も、
「一本目は私は触らせていない。二本目は私の面の方が速い。」
二本の誤審があっては勝てません。これで今年の分の悪運はすべて使い果たしたと考えて、次の流れはこちらに来ると信じましょう。
さて、この試合での収穫は、三所隠しに対する逆胴の練習が出来たこと。そして、その逆胴で一本とれたこと。
美濃や飛騨の選手は、中体連で禁止され反則となる三所隠しを多用します。審判は技術が未熟のため、それを反則と取ることが出来ません。特に美濃地区はその傾向が強いので選手が三所隠しを多用します。
昨年、中体連県大会の審判長(美濃地区の先生)にききました。
団体戦決勝、大和中の試合で大和中の大将が三所隠しを多用していました。主審は一度も注意を与えることさえしませんでした。そのことについて、どう考えているかを。
返ってきた言葉は、
「彼女のよけは三所隠しではありません。左こぶしが目より上になっていない。」
ということでした。
しかし、動画で確認すると、明らかに目より上に左こぶしが上がっています。明らかな三所隠しを反則としてとれないで、むしろそれを反則ではないと主張する美濃地区の審判レベルの低さにあきれました。審判長でさえ反則をする選手を擁護するなんて、こんなことでは・・・。
逆に岐阜市で三所隠しは審判が厳格に反則として取るので滅多に見ません。三所隠しをしないということで、岐阜では真剣な試合の場では逆胴の練習はあまり出来ないのです。
今回中体連大会の前哨戦のこの試合で、三所隠しに対する逆胴をとれたことは、大きな自信になったことでしょう。実は全国大会に行くと、目の高さぎりぎりを狙った三所隠しをする選手が見かけられます。三所隠しはルールの隙間をついた、相手に打突部位を打たせない避け方としてはよく考えられた方法なので、普段三所隠しを使う相手とやり慣れていないと戸惑います。
良い練習が出来ました。逆胴に自信が持てたと思います。
もうひとつ。
大和中の山田選手は団体戦では大将です。今後、県大会では個人・団体いずれも当たる選手です。逆胴を取られたことで、次の試合の中で三所隠しに一瞬の躊躇が生まれることが考えられます。
美濃の大会では取られない三所隠しの反則、逆胴を取られた記憶が一瞬の遅れを生んでくれるのではないかと。
待ったなしで、7月18日(土)には中体連の大会が始まります。
私たちに出来ることは、秋田の地での全国大会を夢見ている子供達に力をつけてやること、心の支えになってやること、応援してやること、見守ってやること、それだけしかありません。
全力でサポートしていきます。