誠裕館の紹介

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活動報告

誠裕館道場について

誠裕館道場は平成元年(1989年)、小学生の少年剣道の道場としてスタートしました。

宮崎館長が大学を卒業した翌年、ご近所のかたや大塚先生に背中を押され、
「よし小学生の子供たちに自分の学んできた剣道を教えよう。」
と、5人の小学生を相手に剣道を教え始めたのがきっかけです。

 

きっかけは、子供の頃から知っている近所のおばあさんが、
「子供を剣道の道場に通わせとるが、小学生の子供だけで行かせるには遠いで、毎回車で送り迎えしとる。
暇があるときはええけど、なかなか思うように時間通り送っていけんで困っとる。
あんたのとこには道場があるし、中学校の頃からそこそこ強かったそうやから、うちの小学生の孫に剣道を教えたってくれんか?。」

簡単にいうと、きっかけはこんなことでした。

良い機会だ。
私の教わった剣道をつないでいこうと想い、無謀を顧みず道場を立ち上げました。

 

小学生5人と私(宮崎)と副館長、そして当時はまだ居合道教士七段だった大塚太郎先生、小学生の子供たちにとっては気の抜けない稽古だったと思います。

私たちはまだ若く体も動きましたし、ちょっと子供にとっては可哀想なくらいの無茶もやりました。
自分が教わった剣道を「回り道しないで身につけさせてやりたい」という想いを持って懸命に指導しました。

 

大塚先生は剣道の稽古がない日に、居合道を教えてみえましたが、
剣道の稽古日には剣道の指導もしてくださいました。

誠裕館は真剣(刀)を意識した剣道。
真剣(刀)を意識した剣道とは、竹刀でたたき合う剣道ではなく、
刀で切ることを意識した剣道です。

 

刀で切ることを意識するとは、刃筋が通っていること。

腕力で竹刀を使うのではなく、理法で遣う(注意を働かせて理合いにあった方法)こと。

相手が打ってくるところを、こぶしや柄でよけないこと。
左こぶしや指を切られたら、まず刀は持てません。

ですから、
近年の全日本選手権や世界大会(最高峰と受け取られる試合で恥ずかしい限りなのですが)、インカレ、インターハイで見られるような、左こぶしを上げてよけながら近づき鍔迫り合いになり、分かれるふりをして打つ、というようなルールの隙を突いた剣道はしません(そういうのは残念ながら、本来剣道とはいえません。タコ踊りといいます)。

中学校では「三所隠し」という反則になりますが、刀であれば反則も何も、左手のこぶしを切られて終わりです。
突きがないからということで中学生のみ反則の対象となりますが、高校以上はやりたい放題です。

 

しかし、特に長く選手生活を続けられた大先生の中にされるかたがいます。
残念ながら八段とはいえどついてしまった癖が抜けずに、左こぶしをあげてよけられるかたもみえます。
期待して稽古をしてみて実際がっかりすることもあります。

誠裕館ではそれを強い戒めとして、
あくまでも剣道は刀でやるものという精神を貫きます。

それでこそ、居合いと剣道の道場なのです。

 

大塚先生は平成4年には居合道八段に昇段されました。

平成5年には、曽我兄弟800年大祭を記念してはじまった、
”居合道最高位「範士」並びに「教士」の称号を持つ、
人格技量の卓越した八~九段剣士9名”(箱根神社HPより)による、
第1回居合道全国選抜八段戦箱根大会において、
出場者に選ばれるだけでも光栄なこの大会で3位の成績を収められました。

そしてのちに範士の称号を授与されました。

 

この頃の道場生は、初心者の段階で居合道の達人に手ほどきを受け、幸せな子たちだと思いました。
しかし、残念なことに今でも剣道を続けているのはひとりだけ。

でもその一人が、今は子を持つ身になり、その子も道場に通うようになってくれました。
剣道がつながる・・・。
うれしい限りです。

 

誠裕館道場は居合道と剣道の道場です。
小学生も中学生も、刀の握り刃筋の通った正しい素振りを基本練習の中できちんと教えます。
もちろん、子供だけでなく私たちも稽古の中でいつも気をつけています。

 

岐阜市には剣道を学ぶことができる所はいくつもありますが、
多くは小学校・中学校の体育館を借りたり、警察の稽古に参加したり、スポーツ少年団で稽古をやっています。

 

誠裕館道場は、宮崎館長の父が所有している店舗の2階フロアーで稽古しています。
2階床面積は更衣室を含め約75坪、床は総檜張りです・・・、
というと聞こえはいいですが、
建物ができてから40年以上たっていて、一度床は張り替えていますが、かなり年季が入っています。

 

 

館長は審査を受けなかった時期があるので昇段は遅い方です。
大学を出てまだ間もない、館長四段でのスタートでした。

 

今では館長の私、宮崎誠一は七段教士となり、宮崎の岐阜北高校の時の剣道の師、大杉二郎先生を顧問に招き充実した指導陣となりました。

館長の大学や高校・道場の後輩たちも六段を取得し、指導に参加してくれるようになりました。
小学生、中学生、高校生、大学生、一般、
子供と一緒に剣道復活したおかあさん・おとうさん、みんな一緒に汗を流して剣道の稽古をしています。

 

誠裕館は、剣道・居合道をいつでもやりたいときにできる道場であり続けます。