剣道 最近の自分の稽古5 左足で間を盗み、右足で攻めること

剣道 最近の自分の稽古5 左足で間を盗み、右足で攻めること

こんな方にお勧めです。

大人になってから剣道を始められたかた。
中年の剣道愛好家のかた。
女性の剣道愛好家のかた。
五十肩の剣道愛好家のかた。
膝が痛い剣道愛好家のかた。
体力に自信がないけど剣道をやりたい、やっているかた。
永く剣道をやりたいかた。
今の自分の剣道に行き詰まっているかた。

 

 

4,左足で間を盗み、右足で攻めること
5,左足をしっかり踏み、右足から動くこと

 

今回はいっぺんにふたつ解説します。

4,左足で間を盗み、右足で攻めること
5,左足をしっかり踏み、右足から動くこと

右足と左足の役割です。
それが理解できれば、このふたつがどうやって調和をとるのかに進みます。

構えの足の形ですが、
「右足と左足は左右の間隔がげんこつ一個ほどになるように、」
と教わると思います。
以前は私も、ちょうどげんこつ一個ほどの広さでしたが、
最近ではもう少し広めにしています。

何でといわれても特に理由はないのですが、股関節から真下に下ろすと、広すぎますので、中間にすると、そんな位置になるからでしょうか。
げんこつ一個の広さだと、すぼまるような気がします。

前後の位置関係は、右足のかかとの先端に左足のつま先が来るほどの位置。
が基本だと教わります。
しかし、実際もっと広いかたが多いようです。
私は基本形を、右のかかとの最後尾に左足のつま先としていますが、打つ直前には右足の中間あたりまで左のつま先は出ています。

それは、面のどこまで届くかは左足の位置によって決まるからです。
左足で体を押し出して打つ関係で、どうしても届く間合いは左足の位置に左右されます。
最近、触刃の間合いからほんの少し入ったくらいの間合いから打つことが多いので、このあたりに左足のつま先が来ます。

最近の稽古ですと、自分と互角ぐらいか下の人と稽古をするときは、非常に遠い間合いから攻める気持ちでやっています。

なぜならば、触刃の間合いであれば面に届くからです。
左足が右足の中間あたりまで出ていれば、普通に構えた一足一刀の間よりも近い打ち間ほどになっています。
しかし、相手が普通の足であれば届きません。
私は届きます。

繰り返していいますが、相手は歩幅が広く私は狭い。
自分からは届くが相手からは届かない間合いにいます。

間合いが遠いので、相手は長い道のりを跳んできてくれます。
私が打つときは、遠くに見えても間合いは実は近いので速く打てます。
そう思ってやっています。

コレが、「左足で間を盗み」です。
そして、
「右足で攻める」
です。
私は「気持ち」としての攻めは、前回書きましたように、
自分が主人公でストーリーを造って行きます。

攻めるとき使う部分が私は右足で、つま先を前に進めることが、私にとって「物理的」に攻めることです。

攻め口として、つま先を絶えず意識しています。
私にとってつま先を入れていくことが相手に突破口を開くことなのです。
もちろん、竹刀の動きも併用するのですが、あまり意識しません。

高段者の先生方は、
少々の竹刀の圧力や剣先で攻めを効かせても、知らん顔で通用しません。
動いてくれません。
攻めの側面として、相手に「四戒」を起こさせることがありますが、
剣先の攻めくらいでは、四戒に陥ってくれないのです。

竹刀の攻めでは動じてくれない。
では、どうすればいいでしょう?

「虚実」の戦いに持ち込みます。
虚実の戦いについてはまた後日ということになりますが、
虚実の戦いへの導入部分として、右足での攻めがあります。

左足は1~2cmかかとを上げ、しっかり床を踏んでおきます。
右足は足の裏全体をわずかに浮かし、前にそろりと進めます。
緩急自在。
左足は右足の中間あたりに持ってきてあれば、触刃の間合いからなら面に届きます。
右足の床からの距離は1cm程でしょうか。

イメージは
「機会が来たらそのまま下に踏む」
です。

相手は私の動きのどこかで何かを感じ、打突の動作に入るか、避ける体勢になります。
その時こちらはすでに上げている足を、「落とす」だけ。
事前に上げてある足を「落とせば」踏み込みになるという発想です。

相手はこちらの動きを「見て」あるいは「感じて」何かをしようとする。
こちらはそれに対し、読み通りであればそれに「先先の先」で応じ、
思わぬ動きであれば、反射的に「後の先の」技を出すだけです。

相手は、こちらをみて、足を上げて下ろす。
こちらはあらかじめ足を上げて入っているので、
読み通りであれば「先先の先」、
読みと外れて思わぬ動きならば反射で「後の先」です。
時間的には私の方が有利なはずです。

そんなことを考えて、

4,左足で間を盗み、右足で攻めること
5,左足をしっかり踏み、右足から動くこと

を心がけています。

 

剣道 最近の自分の稽古2 すらっと立つ

剣道 最近の自分の稽古 2 すらっと立つ

 

最初にお断りします。
これからこのブログにに書いていくことは、剣道を学ぶ上で正しいことではないかもしれません。
今までに色々書かれた剣道の指導書の内容を否定するものでもありません。

一人の剣道愛好家が自分を実験台にして、試行錯誤して得た過程に過ぎません。
もう何年かすれば、違うことを言っているかもしれません。
ですから、あえて結果ではなく過程なのです。

そんな程度のことだと思って読み飛ばしてください。
でも、「結構これ良いかも」、なんて思ってくださったら幸せです。

 

こんな方にはお勧めです。

大人になってから剣道を始められたかた。
中年の剣道愛好家のかた。
女性の剣道愛好家のかた。
五十肩の剣道愛好家のかた。
膝が痛い剣道愛好家のかた。
体力に自信がないけど剣道をやりたい、やっているかた。
永く剣道をやりたいかた。
今の自分の剣道に行き詰まっているかた。

これからこまめに書いていく予定です。

 

1,すらっと立つこと

これだけ見ると、
「なんのこっちゃ」
と思われるでしょう。
丹田に力を入れ、おしりの穴をきゅっと締め、
左足は道場の床に根が生えたようなイメージで立つ。
というような、構えについての表現を読んで、自分でもやろうとしたことがあります。

全部ではなくて、
丹田に力を入れるとか、
おしりの穴を締めるというのは聞いたことがあると思います。

 

いろいろな表現で構えについて書かれているものがありますが、
自分としては、体を上手く使うにはどうしたらいいのだろう。

そんなところから考え始めました。
相手を遠山の目付で観て、相手の動きに対して自由に動こうと思ったら、
力を入れていたら動けないと思いました。
力を入れていたら、一回力を抜かなければ動けない。

力を入れるということは、方向があります。
どちらかの方向に力を入れるわけです。
しかし静止している。
筋肉に力を入れながら逆の力も加え動かないように打ち消して、構えているわけです。

「立つ」という体の使い方は、重力に対しての反発力で立っています。
力を入れていないようでも、両足には体重を支える力が働いています。
そうやってバランスをとって静止しています。

「丹田に力を入れる」
へその下を意識するくらいのことではないでしょうか?
本当に力を入れてしまったら、動くためには緩めなくていけないような気がします。

おしりの穴もそんなに意識していなくても、
普通にしまっていれば良いような気がします。
なにより、感じるのは、力を入れるということは
「かっこわるい」
ような気がします。

済みません、イメージで。
私が武道に対して持っているイメージなのですが、
筋力・腕力・脚力・力を入れてのスピード、渾身の力、
そういった体の使い方とは違った、体の別の理屈を使うのではないかと思います。

相手との、ほんのちょっとの時間の差を作る。
相手の意識していないところの動き(虚)を誘い出して、実で打つ。
相手の「剛の技」に対して、「柔の技」で捌く。
いくつかの関節が連動して動くときの、関節角度の逃げや、たわみ等、
そういったものを使っていくのが武道としての剣道じゃないかと思います。

素手で行う武道では、
どんなきれい事をいっても体格差が圧倒的にものをいいます。
剣道では道具を使うぶん、体格差は克服できる範囲になります。

力に頼らない、スピードに頼らない、体格に頼らないそんな剣道がしたいと思います。

話は回り道しましたが、何を言いたいかというと、
こんなことを剣道で表現したいのです。

それは、
力を入れず強い打ちができる。
力を入れずスピードが出る。
つまり、
筋力・瞬発力がなくてもスピードがでる。
力を入れなくても、大きな力が相手に伝わる。
相手の反応が遅くなる。つまり、相手が気付くのが一瞬遅れる。
そんなことを目指したいなと。

その第一弾としての、
1,すらっと立つこと
です。

すらっと立つことは、全く力が入っていないわけではありません。
先ほども書いたように、重力に耐え、体重を支えています。
十分力は入っています。
それを忘れて(力を抜いた状態で)、たとえ背が低くても、自分はすらっと立っている。
そうイメージしたいです。

「重力」はだれにでも均等にかかっている力です。
体重の重い人ほどたくさんかかっているような気がしますが、それは無視してください。

下に向かって動くときの、重力による加速度は同じです。

自分の持っている重力によるエネルギー(位置エネルギー)を意識したいのです。
背の高いやつの方が有利じゃないか?
そういう誰かとの比較を考えません。
自分には位置エネルギーが有るということだけ考えます。
そこに働く重力は同じで、しかも下向きに働く力は重力しかありません。
どんなに頭上の空間を手で押しても下に落ちるスピードはかわりません。

すごい筋肉隆々の力持ちや、稽古を子供の頃からバリバリやった警察の猛者の人たちは、
そんな重力のような、だれでも平等に持っている力なんかには頼りません。
鍛え上げた筋力と瞬発力を使います。
なぜなら、そこの勝負であれば私たちに負けるわけがないからです。

ですからこそ、我々のチャンスです。
そう考えましょう。
私たちには平等に重力があります。
ですから力を抜いて、すらっと立ちます。

そして、その姿にこそ位置エネルギーが満ちあふれていると信じましょう。

まずは、ここまでです。