剣道 最近の自分の稽古1 剣道とは

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剣道 最近の自分の稽古1 剣道とは

 

永く剣道をやってきましたが、

最近の稽古で、以前なかなか打たせてもらえなかった先生方に、自分でもいいところが打てたかなと感じることが多くなってきました。

 

稽古している内容が身についてきた結果、自分の理想の剣道に近付いているのかなと感じています。

 

普段の稽古で気をつけていることは、面・小手・胴それぞれについて書いてみると以下のようになります。

「突き」が入っていないのは、私にとって「突き」は攻めの手段で、打突部位だという意識がほとんどないからです。

唯一、相手が気を抜いて突きががら空きの時、片手で突くことはありますが、攻め入ってそのまま諸手突きという技は私にはありません。

背が低く腕も短い私が諸手で突くことは非常に危険で、今までとれる技だと思えなかったからかもしれません。

 

さて、面を一本打つまでには、

1,すらっと立つこと

2,絶対に下がらないこと

3,必ず自分から先をとって攻めること

4,左足で間を盗み、右足で攻めること

5,左足をしっかり踏み、右足から動くこと

6,右足を滑らせ入り、ぎりぎりまで手の動きを我慢すること

7,打つときにはまず左手を落とすこと

8,打ったとき左手は鳩尾の前に、右手は親指が相手の突きを突くように指ぱっちんをすること

9,当たっても外れても(避けられても)打ち切ること

 

小手の場合は

7までは同じで、

8,打ったとき左手は構えの位置、右手は落として指ぱっちんをすること

9,同じ

 

胴の場合

7までは同じ

8,相手の変化によりまっすぐ出した右足を右に方向を変えること

9,竹刀を持っていることは忘れ、5cmのカッターナイフで相手のへそを切るイメージを持つこと

10,打ったとき左手は右手に付くように滑らせへその前(左肘から手首付近まで胴に密着させるつもりで)に、右手も肘を胴に密着させ強く落とすこと

11,そのまま足で抜くこと

12,面も小手も同じなのですが、特に胴は相手から目を離さぬよう振り返って構えること

 

こんなことを心がけています。

 

面も小手も胴も、7までは同じなのは理由があります。

気持ちとしてはどんなときも、面を打つんだというつもりで攻めています。

正確には、相手に機会を捉えさせ出端面を打たせるために前に出ます。

 

つまり、相手にこちらの起こりを捉えさせ出端面を打たせ、その出端面に対しこちらが出端面を打つ、ということです。

気持ちの中に打ってやろうという気持ちがあると相手に伝わり、避けられたり逃げられたりしますので、できるだけ気持ちは穏やかに、機械的に打たれに出る方が相手は反応して打ってくれるようです。

 

理屈としては、

相手が動かなければ自分は打てません。

相手を動かすには相手がいただきっと思って打てる機会を作ってやれば、相手は動きます。

こちらから打たれに出たのですから、こちらが作ったタイミングです。

ですから、そこで打てばいいのですから、こちらが打てます。

 

理屈としてはこういうことです。

が、そんな簡単にできません。

私も相当の時間が掛かりました。

 

けれども、

道場の高校生で一番速い面を打つ男の子には大丈夫です。

大学生はあまり稽古をする機会がないのすが、以前ある大学のポイントゲッターで、得意技は出端面ですという方と稽古をしたときは、上手くできました。

スピードだけの勝負ではないので、こつはあります。
もう少し深い理屈もあります。

もっと年をとると分かりませんが、今のところ理屈通りに体は動いてくれています。

 

以前は稽古が終わると、左ふくらはぎがパンパンに張っていましたが、今は全くなくなりました。

間合いも以前よりも遠くから面が打てるようになりました。

 

つくづく剣道は理屈だなあと思います。

 

昔、お年を召された先生にお稽古を頂戴したとき、なすすべもなくやられたのは、こういう技を使われたのだろうかと想像しています。

 

私が今、師と仰ぐ先生は、腕力勝負でない、スピード勝負でない、だましあいでない、求めていた剣道をされます。

 

はじめて稽古をお願いしたのは40代後半でした。

以前からお名前は存じ上げていましたが、お稽古を頂戴する機会がなかったのです。

 

訳の分からない感じの面を頂戴しました。

何本も打たれました。

 

そこから、今まで自分がやってきた剣道はいったい何だったのだろう?

という疑問が生まれました。

 

試行錯誤しながら色々試し、何度も先生に稽古をお願いしました。

「まだまだ。」

「僕とやったときはいいけど、○○さんとやるとまた当てっこになったね。」

 

 

先日稽古をお願いしたとき、

はじめ、私が打った面を二本、胴に返されました。

その後、手元を動かすのをもっと我慢していったら先生が小手を、その小手を擦り上げて面が決まりました。

先ほどと同じようにぎりぎりまで我慢して面に行きましたら、先生が胴を返すために手元が上がるのが分かり、思わず小手を打っていました。

さらに同じくギリギリまで突きを攻めて入ったところで今度は竹刀を表から押さえられました。
左拳を落とし押さえられた竹刀を上にかわして面が入りました。

「参った。」

稽古の後で、

「今日ははじめの返し胴の時、面をまっすぐ打ち切っていた。それが良かった。他の人とやっている所も見ていたが、とても良かった。」

といってもらえました。

 

何よりうれしいお言葉でした。

 

私の場合の、剣道の基本をこれから何回かに分けて書いていこうと思います。